ロジカルライティングのアウトプット(その2)
前回の記事の続きです。今回は以下の②から記事を書きます。
【2.文章を書く7つのルール】
①総論から各論へ(前回はここまで)
②パラグラフを使って書く←ここから
③要約文をパラグラフの先頭に書く
④既知から未知へ
⑤正しく並列する
⑥一文一義
⑦簡潔に
<②パラグラフを使って書く>
パラグラフ・・・
→ひとつのアイディアを示す単位
パラグラフとは訳すと段落などの意味です。一方、文章作成においてはパラグラフは段落を意味するのではなく、一つのメッセージを伝える文章の固まりと言い換えることができます。パラグラフで文章を構成することで、文章のロジックが明瞭になり、読み手が読むべき情報であるかが一読してわかりやすくなります。
ただし、単にパラグラフで記載すればよいというわけではなく、論理的な文章を書くためにはパラグラフのつながりを意識する必要があります。各パラグラフが縦(AだからB、BだからC、よってD)のつながりなのか、横(結論D、理由はA、B、C)のつながりなのか認識し、パラグラフを構成し、接続する必要があります。
<③要約文をパラグラフの先頭に書く>
パラグラフの先頭には、そのパラグラフの内容を要約する一文を書きます。こうすることで、パラグラフの内容のメンタルモデルを読者に形成させることができます。また、文章の先頭は強調のポジションでもあるので、パラグラフの要約を最初に書くことで結論→根拠の順番に文章を読むことができ、読者の理解が促進されます。
<④既知から未知へ>
文章を書くときは、文の前半で、前述した既知の情報を引き継ぎ、文の後半で未知の情報を付加します。初めて登場する単語を文の先頭においてはいけません。その理由は、初めて登場する単語はメンタルモデルの形成ができておらず、文の先頭で出てきたら次の文章が予想できなくなってしまうからです。
既知から未知への流れも典型的な3つのパターンがあります。
1.統一型
あるキーワードがすべてのパラグラフの先頭にいるパターン。特定の用語を解説する場合などに用いられる。
2.引継型
〇〇は☓☓。☓☓は△△。△△は□□。というように、前の文章で説明したワードが、次の文の先頭に来るパターン。事象を説明する際に用いられる。
3.展開型
何々は〇〇、☓☓、△△。〇〇は・・・、☓☓は・・・、△△は・・・
というように最初に書かれた内容があとの文の先頭に来るパターン。理由付けなどを説明する場合に使われそう。
<⑤正しく並列する>
並列する場合は、同じ種類でお互いに独立している情報を揃えて並べます。各パラグラフで記載しているレベルが合っているか、並列しているものは独立しているか、統一されているか、などを確認して正しく並列します。自分は並列になっているかを意識できていない文章をよく書いているので、ここは強く意識していきたいですね。
<⑥一文一義>
1つの文では、1つのことだけ述べます。「がしりて」などで複数の文をつなげてはいけません。文章を1文1義で書くには、以下のコツを意識します。
・前後の文の接続関係が弱い場合、文を切る
・前後の文の接続関係が強く、全体が短い場合、主従関係が明確にわかる接続助詞でつないだり、従属文を名詞化または形容詞化して主文の中に入れる。
・前後の文の接続関係が強く、全体が長い場合、文を切った上で接続関係が明確に分かる接続語句を補う
<⑦簡潔に>
文章は簡潔にする必要があります。不要な情報や冗長な表現は避けます。
1.不要な情報はカットする
文章の目的、読み手によって、記載する内容が変わってくるため、それらに配慮した記載をする。その中で、余分な情報はカットする。また、文のポイントとして必要でない情報もカットする。
2.冗長な表現をカットする
類義語を繰り返さない。例えば、「まず最初に」など
二重否定やぼかした否定を避ける。例えば、「ないわけではない」など
回りくどい文末表現を避ける。例えば「することができる」など
以上が文章を書く際のルールです。枝葉のルールに関してはまた別に書きます。